木漏れ日のパティオ

ここは城南区鳥飼の閑静な住宅街。プレーンな建物が並ぶ中、クリーム色の外壁とグリーンのサッシのマンションが目に留まります。どこか海外のような雰囲気をもつロマンチックな建物です。

そこに一歩足を踏み入れると、緑豊かなパティオが現れ、思わずうっとり。自然と深呼吸をしてしまうような心地よい空間が待っていました。元々パティオは、夏の暑さが厳しいスペインで、敷地内で涼を取るためのスペースとして誕生しました。木陰にはベンチが置いてあり、本場同様に涼を楽しむスペースとして活用できそうです。

どの家からもパティオを覗く設計になっていて、今回のお部屋はリビングの一角にあるコンパクトなバルコニーから眺めることができます。窓の外にある樹木がほどよい目隠しとなるので、カーテンや窓を開け、葉音を奏でる風を感じてほしいですね。

室内にレトロな愛しさを感じるのは、建設当時、この建物に合う内装を選んでいたから。緑の窓枠、ゴールドの丸いドアノブ、白いタイルと青い目地、窓の下半分にだけ設けられたウッドルーバー。デザインが効いていて、窓から見える光景と上手くマッチしています。

そういうところも含め、とことんパティオを中心にデザインされたのだろうなと思いました。

日本にはあまり馴染みのないパティオという空間をお部屋の中からも、外からも楽しんでみてはいかがでしょう。