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2013.10.4

古民家リノベーションの実践型教育プログラムに参加しませんか?

本田雄一(福岡R不動産/DMX)
 

※イベントは終了いたしました。ありがとうございました。


今回のリノベーションの舞台となる築100年の古民家(土蔵と納屋も)。

アメリカ発の実践型建築教育プログラム

アメリカ・ユタ州のユタ大学建築学科大学院で地元NPO協力のもと始まった教育プログラムDesignBuildBLUFF。学生が設計から施工までを一貫して行い、良好な住環境を必要とするネイティブアメリカンの家族(ナバホ族)に住宅を寄付するというプロジェクトです。学生にとっては机上の空論を超えて、実際に手を動かしてチームで協力しながら建物を施工する得難い経験となり、大学の単位ももらえてしまうし、大学にとっても人気講座のひとつとなり、社会問題の解決までしてしまう、関わる人みながハッピーな仕組みです。


DesignBuildBluffでの施工の様子。 

完成した住宅。

そもそもこのプログラムが生まれたのは、大学の建築教育はプレゼンテーションに重点を置き、アイデアが実現する施工過程の教育が乏しいという問題意識からでした。そこで、設計に1学期間、施工に1学期間をかけ、設計した学生が実際に施工することにより、構造、設備、素材、ディテールを手を動かしながら学ぶことができる機会を作り出し、今では多くの学生が参加する人気プログラムとなっています。

以前本コラムでご紹介した下記記事もご覧ください。
【番外編】アメリカ・ユタ州発、学生の手で作る住宅の話


日本版DesignBuildのプロトタイプ

そのプログラムが、DesignBuildBLUFFの運営メンバーの協力のもと昨年日本に輸入され、第一回のプログラムが福岡市内で行われました。

昨年は、「幼稚園につくる絵本館」というテーマで、建築を学ぶ学生9人と、建築に関わる社会人3人(所属はデベロッパー、設計事務所、市役所)が参加。
アツい議論を繰り広げながら、設計案を作り上げ、地元工務店さんの指導のもと全員で施工を行いました。


設計ディスカッションの様子。

施工の様子。初めて使った工具も後半は慣れた手つきに。

「絵本館」の外観。 

現在は園児の遊び場となっている。

今回は、地域課題の解決をテーマとした古民家リノベーション。
                 
そして第二回となる今回は、行政(上毛町)がクライアントとなり、コワーキングスペースと交流スペースを兼ね備えた町の情報発信拠点を作るというもの。眺望のよい築100年の古民家(土蔵・納屋付き)をリノベーションします。


味のある石垣の上に立つ今回の物件。

縁側やかまど、木製建具があったりと素材として魅力的な室内。

物件からはこのような絶景が。瀬戸内海まで見渡せます。

古民家リノベーション。まずここがポイントの1つでしょう。今はトタン屋根ですが、もともとは茅葺き屋根の古民家、この味わいを残しながら現代的機能を充実させて、新築では得られない価値をつくりましょう。限られた予算の中で行うプロジェクトマネジメントも当然身をもって学ぶことになります。

また、クライアントの要望を聞き、予算や時間の制約の中で、クライアントの想像を超える提案をし、実際に施工することの難しさと面白さを学ぶ貴重な機会です。

そして、地域課題を解決する町の拠点をつくるという意義も大切です。人口減少や空き家の増加に悩む地方は日本全国数多くあり、その中でも一歩進んで町を元気にする様々なプログラムを始めた上毛町が行う渾身のプロジェクト。建物改修というハード面だけではなく、コミュニティやプロモーションといったソフトについても議論しながらコンセプトを作って行くことになります。


今回の舞台となる上毛町とは

上毛町は福岡県の東端、大分県中津市に隣接する人口約8,000人、約3,000世帯の小さな町です。ここ数年、自分たちが住む町を誇りに思えるよう、町全体のブランド化を目的に、埋もれてしまっているモノやヒトの魅力をしっかりと伝えていく仕組み作りを始めています。


大分県中津市の横、福岡県の東端に「上毛町」はあります。

特に昨年からは、「こうげのシゴト※1」や「ワーキングステイ※2」など全国的に見ても先鋭的なプロジェクトを行ない注目されている町です。今回のプログラムもまちづくりの一環として行なわれます。

物件がある有田地区は12世帯しかない小さな集落ですが、農家民泊を行なう等、新しい動きに積極的で外の人を受け入れるフレンドリーさを持った地域です。

※1:デザイナー等の専門家と協働で地域資源を活かした新商品の開発等を行なうプロジェクト。
※2:まちづくりや田舎暮らしに興味がある人を対象に上毛町の空き家にお試しで居住し、デザインやWEB等のスキルを活かして町に貢献してもらうプロジェクト。2012年、2013年と全国から多数の応募があった。


農家民泊での農業体験の様子。

上毛町やワーキングステイについては下記のコラムもご覧ください。
上毛町ワーキングステイ2013~福岡の小さな町の大きな一歩。まちづくりに参加しませんか~


以下、募集要項です。

DesignBuildFUKUOKA 2nd Program (2013) 募集要項
※定員に達したため、本プログラムの参加者募集は終了しました。

福岡県東端、上毛町有田地区にある古民家をリノベーションし、地域の拠点となる複合施設(用途:コワーキングスペース、交流スペース、共有キッチン、上毛町サテライトオフィス)を設計・施工します。
設計は、現地で数回の週末合宿を行ない実務経験豊かな講師陣(建築家)の下、進めていきます。
また、施工期間は地元有志による施工チームや地域外の職人と共同して作業を行います。プロの技を習いながら、リノベーションの現場を体験してみてください。

■参加対象
・ 建築及びまちづくり等を学ぶの大学生、大学院生、専門学校生
・ 建築及びまちづくり等の業界で働き、本プログラムに興味のある方(30歳以下)

■定員:8名程度

■参加費:無料
※宿泊場所は用意します。傷害保険料や交通費、食費等は実費負担。

■応募期間:2013年10月21日(月)~10月31日(木)
※10月20日(日)、現地で説明会を行ないます。

■注意事項
・ 作業等に必要なPCやCADソフト等は各自ご準備下さい。
・ 基本的に先着順にて受け付けますが、学生と社会人のバランスや所属先のバランスを考慮し、一部調整させていただく場合があります。応募書類の到着を以て、参加確定とはなりませんので、ご了承ください。(応募が定員+数名に達し次第)募集締め切り後、正式に応募受付のご連絡をし、プログラムへの参加を確定とさせていただきます。
・ 原則として全ての講義・作業に出席して下さい。
※万が一、参加できない日程がある場合は、応募用紙にご記入ください。
※リノベーションをする物件は候補物件です。変更する可能性もありますので、予めご了承ください。

■クライアント
上毛町

■運営
FUCA、DMX

■協力
DesignBuildBLUFF、Double Dot Design

■講師
宮城雅子 (宮城雅子建築設計事務所)
清原昌洋 (atelier cube)
平野公平 (平野公平建築設計事務所)
松田満成 (マツダグミ)

■アドバイザー
末廣香織(九州大学准教授、NKS architects)
高木正三郎(建築巧房、早稲田大学非常勤講師)

■カリキュラム
12/6(金)−12/8(日)
現地調査@上毛町、クライアントヒアリング、交流会、解体作業

12/21(土)−12/23(月)
設計合宿@上毛町、プレゼンテーション、プラン決定

1/11(土)−1/13(月)
施工準備合宿@上毛町、材料積算・発注、職人と打ち合わせ、施工スケジュール決定

2/24(月) −3/21(金)
施工(土、日は作業休み)

3/29(土)−30(日)
オープンハウス

※建築家さん、職人さんなどのサポーターも募集していますので、ご興味がある方はお問い合わせ、お待ちしております。

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このブログについて

海も川も緑も、そして街も空港も、なんだってすぐそこにある福岡。東京から移住して、気づけばその魅力を満喫すべく、会社を立ち上げたり、倉庫のような物件を改装してオフィスにしたり、果てには芥屋の海沿いに土地を買ってしまったり。徐々に増えていく福岡R不動産のメンバーとともに、この街の魅力を再発見する日々を綴ります。
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著者紹介

本田雄一
長谷川繁
坂田賢治
松尾隆文

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