マル・オフィス

博多区御供所町に登場した店舗&オフィス。
歴史ある寺町にふさわしい風景となるべく、地域との共生をコンセプトにつくられた複合建築です。

個人的に最も刺さったポイントであり、「明らかに他と違う」と思わせてくれるのは、碁盤のように規則的に配した円窓の存在。行き交う人々の視線を強制的に奪ってしまうような、超アイコニックな味付けと言えます。

ちなみに、1階ファサード部分と2階部分を境にデザインが切り変わっている点も面白いのですが、お気づきでしょうか。昔ながらの切妻屋根を連想させる造形（1階と2階の境、三角形のような切り欠き）の影響で、平屋建ての上に白い箱が乗っかっているようにも見えて楽しげなのです。

その他、円柱の木目柄や漆喰外壁などをはじめとするマテリアルの数々も含め、古き良き日本建築・地域に対するオマージュなのでしょう。

スッキリとした白箱自体「現代的なミニマムデザイン」という印象を与えますが、前述した伝統的な要素を盛り込むことで、ぱっと見で築年数を測ることができなくなっている、とでも言いますか。古いのか新しいのか判断がつかなくなっちゃう、という不思議な一面も。

個人的には設計のみならず、企画と実行の観点で最大限の敬意を送りたくなる建物であり、率直に、面白い不動産が登場したなぁという感想を持っています。

一見、廃りのなさそうな意匠がどのように変化していくのか、この先も長く見守っていきたいと思える存在です。

※複数のタイプで募集中です（詳細は図面をご確認ください）
※路面区画はすでに成約済みです
※利用可能用途は事務所に限られますが、2Fのみ店舗としての利用が可能です（別記事にて募集予定）