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2011.1.24

変わりゆく春吉の街並み

 

1年半前にぼくたち福岡R不動産がオフィスを引っ越してきた春吉。天神の南東側に近接していて、キャナルシティや市役所へも歩いてすぐ、オマケに那珂川にも面していて、ウォーターフロントという環境である。


川を挟んで左側が春吉。右側がキャナルシティのある住吉。

東京で言うと、渋谷東エリアのような方角感と立地感、または日本橋のような空気感になると思うのだが、なにせコンパクトシティである福岡では、中心まで徒歩2、3分で行けてしまうほどの密接感。控え目に言っても、ポテンシャルはかなりある。

しかしながら、昔で言う連れ込み宿があった歴史や、今でもラブホテルや危険な香りのする建物が少々残っているため、一般的にはちょっと敬遠されるエリアだというのがぼくの印象。

そんな中で、数年前からデベロッパーが春吉の川沿いエリアに目をつけ、リバービューの商業ビルやマンション開発が進んできている。これはこれで面白いと思うし、対岸から見たスタイリッシュな建物群はとっても魅惑的だ。

一方で、木造2階建ての小さな古家もまだまだたくさん残っており、これらを改装した飲食店も増えてきている。

どちらも仕事で関わることがあるし、どちらのタイプの飲食店にも行く自分としては、その混在感が好きだ。しかも、元々人気のあるエリアではなく、敬遠されていたのに徐々に人や店が集まってくる胎動や、そのおかげでまだ賃料の安い物件が残っていたりするギャップも気に入っている。

その春吉エリアに、また一つ新しいダイニングがオープンした。

こちらがその外観。お店の名前は「Telas&mico」。

日頃あまり見ることのないパステルカラーでペイントされた素敵な建物だが、それもそのはず、フランス人を含めたデザインチームによって改装されたとのこと。

ちなみに、改装前はこんな状態。焼き鳥屋さんみたい。


左が物件/右は春吉川沿いエリアの街並み

福岡R不動産で「はんなり店舗」というタイトルで募集していたこの物件。オープンしたお店は、カリフォルニアロールと英国のフィッシュ&チップスと本格バングラディシュカレーが一緒に出て来るような多国籍料理のダイニングという変わり様だ。


2階の窓側の席からは、那珂川を眺められる。

夜もまたいい雰囲気。

天井を抜いて木造の良さを引き立てつつ、パステルカラーで塗り分けられた空間は、こじんまりしていながらとても心地いい。

早速食事をいただいてきました。とてもおいしいので是非!

オーナーの久保田さんによると、
「川沿いというのが決め手でした。内装のイメージも固まりやすかったですね。春吉は各店舗の個性/個が強いイメージがあり、大型飲食店が少ないので、個人でもやりやすい環境だと思います。今後は第二キャナルや博多駅再開発もあって、天神との中間地点である春吉周辺に人の流れが増えていくのではないでしょうか。お店の方は、2階のスペースをギャラリーや物販としても活用していきたいと思っています。」

とのこと。個人的に、天神から東へ働く引力についてとても同感。以前親不孝通りでお店をしていた久保田さんには、エリアの衰退と発展という変化がヒシヒシと伝わっているようだ。

内装デザインを担当した設計事務所ラントマンさんも、「福岡の街がインターナショナルになってゆくのが楽しみ。周りの建物も塗って、オランダの水辺みたいになればいいのに・・・」と面白いことを言われていた。

日々物件を探したり、紹介したりする中で、エリアの見方を改めて考えるRemappingをし続けているぼくたちにとっては、やはり春吉はかなり面白い。みなさんも、是非一度春吉にオフィスや店舗を構えるということを考えてみてはいかがでしょう?

Telas&mico(テラスとミコー)
福岡市中央区春吉2丁目1-16
TEL:092-731-4917
営業時間:18:30〜翌2:00
定休日:月曜

以前コラムで紹介した春吉のPUB「HUCKLEBERRY Fin club

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このブログについて

海も川も緑も、そして街も空港も、なんだってすぐそこにある福岡。東京から移住して、気づけばその魅力を満喫すべく、会社を立ち上げたり、倉庫のような物件を改装してオフィスにしたり、果てには芥屋の海沿いに土地を買ってしまったり。徐々に増えていく福岡R不動産のメンバーとともに、この街の魅力を再発見する日々を綴ります。
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著者紹介

本田雄一
長谷川繁
坂田賢治
松尾隆文

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