君の名はパイン棟

国内外の建築家6名が選ばれ、それぞれが独自の色を出した集合住宅街区を作り上げたプロジェクト、ネクサスワールド。

その6人のうち、唯一の日本人建築家が手掛けたのが当物件。3棟に分かれて配置された1つで通称「パイン棟」というユニークな名前が付けられています。外観は、他の外国人建築家が手掛けたものと比べると控えめな印象で、コンクリート打ち放しの落ち着いたトーンが特徴です。

内装は、2003年に元の4LDKの間取りから2LDKに間取り変更を含む改装がされています。新築当時のオリジナルは影を潜めていますが、特にリビングダイニングはキッチン裏のバックヤード部分も含め、広々と生まれ変わり、この開放感は羨ましいところ。

その開放的な空間全体を見渡すように備えられたアイランドキッチンは、スペースも広く充実した設備で、料理好きな方ならずとも腕を磨きたくなってしまうのではないでしょうか。また、間接照明の雰囲気もいいので、友人を呼んでちょっとしたホームパーティを開きたくなってしまいますね。

キッチン奥の窓側は個室を作ることができる形となってますので、家族構成によっては3LDKへの間取り変更も実現可能かと思われます。ちなみにこの部分は微妙に勾配天井になっていて、この辺りのさり気ないデザインのディテールも好きです。

それに、建築家の「色」が出た外観や共用部を見ていても、全体的に落ち着いた雰囲気ながら、日本人らしい繊細さを感じる建物で見ていて純粋に惹かれるところがあります。

最初はDINKS向きかなとも思いましたが、間取り変更の可能性も含め、住環境が良いのでお子様連れもにもオススメしたく。総じて総合点も高いと言える物件。

ネクサスの歴史に始まり、プロジェクトから30年近く経ったいまでも色褪せない住宅群です。パインを受け継ぎ新たな生活をいかがでしょうか。