まちに引き継ぐカルテ 〜診察室の商いver〜

「次の方どうぞ〜。」
診察じゃなくて、開業の話で呼ばれる日が来るとは、誰が想像したでしょう。

舞台は八女・黒木町。地域で長く親しまれてきた「長野外科」が、元・病院という肩書きをそっと脱ぎ、テナントの複合施設として再出発することになりました。院長室、診察室、手術室──そう聞くとちょっと身構えてしまいそうですが、次に入るのはお医者さんではなく、お店や仕事場を探しているあなたかもしれません。

今回ご縁を探しているのは、かつて手術室やレントゲン室、診察室だったスペースたち。どの部屋もゆったりとした広さで、カフェや雑貨屋さんなど、いろんな業種にしっくりきそうなサイズ感です。

実はまちの人たちやオーナーさんから、「この街にパン屋さんができたらいいね」なんて声もちらほら。この建物からパンの香りが漂ってきたら…なんて想像すると、なんだかワクワクしてきませんか？パン屋さん、大歓迎です。もちろん、それ以外の使い方もウェルカム。気になった方は、まずはご相談いただけると嬉しいです。

扉を開けると、室内には札や設備が当時のまま残されていて、“病院らしさ”は健在。驚いたのは、そんな空間に漂うやわらかさ。もっと無機質かと思いきや、光が差し込んで、木枠の窓やくすんだ壁がほどよく雰囲気を和らげてくれて。昔のままなのに、不思議と“今”にも馴染んでいました。

室内は現状渡しですが、改装OK。レトロなガラス窓や古い建具など、いい味を残したまま、自分らしい空間づくりが楽しめます。トイレや手洗いは共用部にあるので、その分レイアウトの自由度も高め。

それだけでも魅力的ですが、今回建物自体メンテナンスをして安心感があるのも、特筆すべきポイントです。外壁、水回り、屋根瓦、宅内管なども整備済み。「長く使ってもらいたい」「挑戦する人を応援したい」そんなオーナーさんの思いが、細かなところにまで丁寧に行き届いていました。

歴史を重ねられてきたこの場所が、また新しい誰かの手によって、少しずつ育っていく。そんな風景を想像すると、ここがどんなふうに育っていくのか、楽しみでなりません。

このまちにずっと寄り添ってきた建物が、あたらしい日常を迎える準備をしています。あとは、誰がその扉を開けるのか。
「次の方どうぞ〜。」


【募集区画・備考】
■テナントA,B（間取り図参照）
A：賃料85,000円(税込)　22.38㎡
B：賃料100,000円(税込)　33.85㎡

※貸主は適格請求書発行事業者ではありません。（インボイス発行不可）
※軽飲食可（パン屋さん大歓迎！）
その他業種についてはお気軽にご相談ください。
※調理など熱源を使わない場合は賃料が5,000円引きとなります。
※水道管の引き込み必要な場合、賃借人の工事負担となります。
※病院の雰囲気を守るために、建築意匠ルールがあります。施工前に建設業者等と事前協議が必要です。
※室内の内装工事、電気工事等については賃借人が工事負担となります。退去の際は現状復旧をしていただきます。